便秘と水分不足の関係

妊娠時の便秘と水分補給の関係

妊娠時の便秘を悪化させてしまう要因のひとつとして見逃せないのが、「水分不足」です。

 

実は、この水分不足が原因で便秘をひどくしている妊婦が多いんですよ。
でもどうして、そんなに水分不足になってしまいやすいのでしょう?
まずはそこからご説明しましょう。

 

妊娠時の水分不足が起こりやすい理由

 

まず、妊娠時の水分不足が特にひどくなりやすいのが、「つわりがひどい人」です。

 

なぜかというと、つわりがひどくて「おう吐」を繰り返してしまうと、
吐くたびに体の中の水分も出してしまうからなんですよね。

 

また、たとえつわりの問題がない妊婦であっても、妊娠中はやはり水分不足になりやすい要素を持っています。

 

その大きな理由となるのが、「血液循環量の増加」ですね。

 

妊娠時は「赤ちゃんに、じゅうぶんな酸素と栄養を与える必要がある」ということから、血液の循環量が、
最大時には通常の1.5倍ほどにまで増えます。
これは、「普段の血液を水分で薄めるようにして増やす」という形で増加するので、ここでも水分が普段より多く必要になるわけです。

 

また、便そのものをやわらかくして腸の中をスムーズに流れるようにするためにも水分は不可欠です。ホルモンバランスや、子宮による圧迫など、「避けられない便秘要因」があるからこそ、いつもよりなおさら便を流れやすくしなければいけないわけですね。通常通りの水分補給だけでは、この「流れを良くする」という点でも足りないのです。

 

「頻尿になるから飲まない」というのは絶対にダメ!

というわけで妊婦は「妊娠における体のメカニズムそのものが、水分不足を招きやすい」という要素を抱えているので積極的な水分補給が必要なのですが、実際は積極的な水分補給をするどころか、むしろ「あまり水分を摂りたくない」と考える人も珍しくありません。

 

水分を摂りたがらない理由のひとつとして挙げられるのが「頻尿」ですね。

 

妊娠中期以降は大きくなった子宮が下に下がってきて、膀胱を圧迫してしまう形になるため、膀胱にたくさんの尿をとどめておくことができず、頻尿になってしまうのです。また、「絶えず膀胱に圧力がかかって尿が出やすくなっている」ということ、ホルモンバランスの変化の影響で尿道を締める筋肉の力が弱くなることなどの理由から、くしゃみなどによる尿漏れもしやすくなります。

 

特に「人前での尿漏れ」を恐れて水分補給を控える妊婦が多いのですが、ちょっとした尿漏れを恐れて水分不足の体になることのほうが、便秘だけでなく母体と赤ちゃんの健康にとっても、はるかに悪影響が強いです。

 

「妊娠時は尿漏れしやすくなるのは当たり前のこと」と割り切って、尿漏れパッドや生理用ナプキンをつけておきましょう。消臭にも気を配ったタイプの製品を使えば、もし人前で尿漏れしてしまったとしても気付かれずに済みますよ。

 

「水分を摂りすぎるとむくみが出る」というのは本当?

 

「妊娠時の水分不足はダメだというけど、
水分を摂りすぎたらむくみが出るじゃない」

 

という理由で、多めの水分摂取を嫌がる人も少なくありませんね。

 

確かに、「むくみ=水分過多」というイメージは強いのですが、
実は妊婦にとっては、これはあまり当てはまりません。

 

というのも、「妊娠時は血液循環量を多くする」という体のメカニズムが働くことから、体に入ってくる水分が少なければ少ないほど、「今のうちにこの水分をストックしておこう」という命令が出やすくなるんですよ。

 

つまりどういうことかというと、

 

「水分摂取を控えるほど、体が水分不足に対する危機感を持ってしまい、
体の中に水を貯めこみやすくなる、つまりむくみを作ってしまいやすくなる」

 

ということなんです。妊娠時においては、一般的なむくみに対する認識とは、まるで逆のことが起こってしまうわけですね。

 

もちろん、妊娠中だからといって「1日5リットル」とか極端な水分補給をするのは無理がありますが、「通常時より、ある程度多めの水分補給をしておく」というくらいの心構えは必要になってきますね。

 

あと、妊娠時の水分補給について大きな注意点がひとつ。
「冷たい水をガブガブ飲む」というようなやり方では、体が冷えてしまうリスクがありますので避けましょう。なるべく温かい白湯などを飲むようにするのがおすすめです。